- 実際にHSPの人々は、どうやって社会生活を送っているんだろう?
- どんな処世術や工夫、知恵を使って、困難を乗り越えているんだろう?
- 繊細なまま、人生をどう楽しんでいるんだろう?
HSP専門カウンセラーの武田友紀さんが書いた4作目の本『繊細さんの知恵袋』は
現代社会で生きるHSPが実践している、リアルで具体的な知恵を集められています。
例えば、どんな知恵かと言うと…
- 飲み会の上手な断り方
- 部下に指示する時の上手な言い方
- HSPって周りの人に伝えているか?
このように、繊細な人が悩みがちなテーマが網羅された、まさに「知恵袋」でした。
繊細さんの知恵袋ってどんな本?

『繊細さんの知恵袋』は、自身もHSPであり、HSP専門カウンセラーの武田友紀さんの著書です。
HSPへのヒアリング、100名以上のHSPへのアンケートを元に
「こんなとき、みんなどうしてる?」
という当事者本人たちの知恵と工夫が1冊にまとめられました。
この本は、全国の繊細な人たちから「仕事や人間関係を乗り切る知恵」を集めた本です。
P2 繊細さんの知恵袋
HSPとは、生まれつき繊細な気質を持つ人のことで、
そんなHSPが自然に共感できるような言い回し、言葉のチョイス、イラストのかわいさなど、細部までこだわりが詰まっているのが本書の特徴です。
本書の文章や挿絵は、白黒とピンクの3色だけの落ち着く配色に統一されています。トーンの違いだけでメリハリをつけているので、目にも優しく読みやすいです。ちなみに、武田友紀さんはHSPではなく、親しみを込めて「繊細さん」と呼んでいます。
HSPについて詳しくはコチラ▼

交流会を疑似体験するような構成
『繊細さんの知恵袋』は大きく4つの章で構成されています。
- 人間関係で悩んだ時の知恵袋
- 仕事で悩んだ時の知恵袋
- 日々の悩みを解決する知恵袋
- 「繊細さん」の素敵なところを活かす知恵袋
それぞれの章に「HSPの困りごと」について、たくさんのテーマがあります。
このテーマ選定が素晴らしく、HSPが困りがちなことがとことん網羅されていて、痒い所に手が届く感じです。
5〜6人のHSP当事者本人たちの「私はこうやっています」という意見があって
各テーマについて、HSP専門カウンセラー武田友紀さんの解説する流れです。

最後に武田さんが考え方と対処法のまとめてくれるので、頭が整理されてスッキリします。
気になったテーマと、共感した内容を紹介
僕が特に参考になったテーマを、さらっと紹介します。
周りにの人に、自分が繊細さんだって伝えてる? P72
武田さんによると、職場の上司に伝えるなら、ただHSPだと伝えるよりも
「パフォーマンを上げるためにこうしたい」という文脈で
具体的にどうしてほしいかを伝える、と書いてます。
確かに!
人に指示するのが苦手です P110
考え方として、「指示する」ではなく「それぞれの役割を明確にするだけ」という視点が勉強になりました。
指示が苦手なのは、相手との関係を上下関係でとらえているから、という理由にもハッとしました。
僕は指示するのも、されるのも超苦手なので、今後の参考にします!
上手に仕事を断るにはどうしたらいい? P116
頼まれると雰囲気にのまれてつい『はい』と行ってしまう人は、その場で引き受けないことも大切、とあります。
「断ったら一巻の終わりなどと考えずに、自分の都合を伝えること」という捉え方も大事だなと改めて思いました。
他にも、こんなテーマがありました。
- 苦手な人がいるとき、どう接していますか?(P146)
- 自分に向いてる仕事ってどうやってみつけたの?(p194)
- 一度にあれこれ頼まれるとパニックになりそうです(p82)
- 空調の温度、音、光が気になるとき、どうしていますか?(p158)
- 何を話したらいいのかわからなくて、雑談が苦手です(p194)…etc
まとめ

僕は、繊細な人が知恵を共有できる場がほしいと思っていたので
『繊細さんの知恵袋』のような本が出版されて嬉しかったです。
今回、改めて気づかされたのは
同じ悩みであっても、対処法は1つではないこと。
育った環境、世代の違い、今置かれている状況で、人それぞれの正解は変わってくるものです。
色んな意見を知りつつ、カウンセラーの武田さんがスッキリ解説してくれるので、
最後まで共感しながら、納得して読み進められる素敵な本でした。
以上です。
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