今後のブログや情報発信の方針をお伝えします。
結論としては、しばらくHSPからは距離を置きたいと思います。
現時点でHSPの発信ができずに1年くらい経ちますが
その考えに至った経緯をお伝えします。
目次
発信してきたHSPについて
2018年頃から心理学概念HSPについての発信や交流会の主催を行ってきました。
2020年にコロナ禍が蔓延し、そのタイミングでHSPがマスメディアに多く取り上げられました。
日本でここまで広がったのは、繊細さへの理解が深い専門家さん(カウンセラー、精神科医等)が、繊細で悩む人を救うために素晴らしい本を書いたことが大きいと思います。
HSPを知って楽になる人が増えるのは良いことでしたが、多くの人の目に触れることで、たくさんの問題が同時発生した時期でもありました。
HSPについては、これから時間をかけて一般的な共通認識が広まって、少しずつ状況は落ち着いてくるのかなと思います。
僕はHSPの発信には書籍の情報を頼りにしていたので、心理学の最新情報を追うことは難しいです。
HSPを知る前から、繊細さは自分のアイデンティティとして意識していました。
HSPの概念は主張の支えになっていましたが、HSPに囚われて、自分らしい情報発信ができなくなっている感覚がありました。
モヤモヤした気持ちを抱えていましたが、記事が全く書けなくなりました。
方向性を変えて記事を書こうとしても、上手くいかない時期が続いています。
HSPにこだわって、自分を見失った
HSPという概念を知って、その定義に囚われ過ぎていた時期がありました。
ブログ運営の基本として、テーマを絞り、特化したブログでアクセスや影響力を高めるのが良いと言われます。
僕はHSPの概念に本当に共感したので、情報発信はHSPにできるだけ絞り、個人事業でやっていくことに必死でした。
HSP交流会を主催していた時期、トラブルをおこしてしまう人がいたりすると、「HSPかどうか」にこだわってしまう自分がいました。
他者への配慮ができない人がいたら、HSPっぽくないからこないでほしいとか、そんな考えに支配されていました。
僕はこの時に大きな間違いをしていました。
問題の本質は、参加した人がHSPかどうかではなく、僕の主催者としてのトラブル対処力や経験値、人としての器量の方だったと思います。
生活もギリギリに切り詰めていて、背水の陣のような状態だったので、余裕がありませんでした。
月に1回やるだけでヘトヘトだった交流会を、売上目標を達成するためにの発想へ変わってしまいました。
街コンやオンラインサロンを考え始めたあたりから、活動を純粋に楽しめなくなっていました。
仕事にするなら、それは普通のことなのですが、僕の感覚としては「違和感」を抱えたまま、活動していた気がします。
続けた先に、きっと良いことがある、希望はある、苦しい時に辞めないことで道は開けると思って踏ん張っていましたが、だんだん身近な人が離れていくような気がしました。
困った時に、助けを求めたり、相談したりできる人がいない人生を歩んできたんだと思い知りました。
同じ失敗を繰り返しているのが分かりました。
人間関係リセットは、最終的に命までリセットしそうに感じました。
身近な人との関係を大切にしたいと思いました。
大切にしたかった人との関係を、最終的に、大切にできなかったと思います。
こういう失敗の繰り返しは、もうしたくないです。
HSPにこだわって、人を傷つけた
交流会に来てくれた人で、僕には珍しく個人的に仲良くなった人がいました。
その人から
「私は共感性が低いからHSPじゃないかもしれない」
と言われたことがあります。
HSPかどうかにこだわってきた僕ですが、
その時は
「あなたがHSPかどうかなんてどうでもいい」
と心の底から思いました。
だから、
「HSPかどうかは重要じゃない。自分に役立つ知識やノウハウがあれば、参考にしていけばいいよ」
と伝えました。
仲良くなりたいと思う人が目の前にいた時には、
HSPかどうかよりも、お互いの違いを認識して、歩み寄っていくのことが、ずっとずっと大事だと感じていました。
僕は、HSPという概念をブログやSNSで発信して、少しだけインフルエンサー的な立場になりましたが
その一方で、HSPの定義にこだわって、失った人間関係がありました。
僕は繊細なところがありますが、自分=繊細ではなく、色んな特徴を持っている中の1つが繊細だっただけかもしれません。
目標にこだわって、本当に大切なものをたくさん失った気がします。
予想外の出来事が次々に起きて、挑戦したことが全部上手くいきませんでした。
気持ちに余裕がなくなって、自分のことしか考えらませんでした。
感情が抑えられなくて、深く傷つけた人もいました。
コメントに救われたけど、もっと大事なものがあった
コメントがあったから、ブログのモチベーションが上がって、記事を書くことができました。返信することも嫌いではなかったし、比較的楽しんでやっていました。
仕事で辛かった時、ブログへの温かいコメントが心の支えになっていた時期もありました。
僕はHSPを通して、カウンセラーさんの仕事に憧れて、興味を持つようになりました。いつかカウンセラーになれば、もっと関わってくれる人の役に立てる気がしました。
漠然とそう考えていたので、コメントを通して人の悩みに寄り添うことは大切にしていました。SNSでもその姿勢を大切にしていました。
しかし、実際に悩んでいる人と深く接してみると、自分には人の悩みに寄り添ったりするのは、あまり得意ではない気がしました。
専門知識がある訳でもないですし、上手く言葉にできないけど、体感でそう感じました。
悩みを話してくれた人も、きっとそう感じていたと思います。
本当は、たくさんのイイネやコメントよりも、身近にいた大切な人から「いいね」と言ってもらえることの方が、ずっとずっと大事だったと感じています。
コロナ禍とHSPを取り巻く環境の変化
コロナ禍によって事業の柱になっていたイベントが難しくなりました。
そのタイミングで、テレビや新聞などのマスメディアでHSP(Highly Sensitive Person)が多く取り上げられるようになりました。
HSPブームのような状態の後、HSPについての賛否両論がたくさん出始めると同時に、権威のある情報を求める雰囲気があったと思います。
この時期から、Googleの検索エンジンで「HSP」と調べると、医療関係のサイトが上位を占めるようになって、今後もどのように変化するか予測できません。
HSPという概念には曖昧さがあります。医学の言葉ではない上に、心理学の世界でも、誰もが知っているという概念ではないようです。曖昧だから良い面もありますが、今は悪い面が目立っている気がします。
僕がHSPの情報発信をしていた頃は、自分の世界が広がっていくような温かい感じがしていました。良いか悪いかは別として、マイナーな概念だったからこそ、そこに自由な空気感がありました。
しかし、状況は変わりました。HSPの情報発信者として、自信を持って発信できることが、自分の知識や経験では難しいと感じています。
このブログやSNSを育ててくれたのは繊細な人達です。HSPが無かったら、ここまで成長しなかったと思います。ブログもとっくに辞めていたかもしれません。
他のテーマの発信も試してみましたが、求められてない気がするし、やっていてしっくりこなかったです。
HSPに育ててもらったこのブログは、HSPや悩みの体験談に絞って発信したいです。少なくとも「繊細さ」をテーマにしたい。
以前の記事で「自己表現がしたい」と書きましたが、このブログで「自己表現」は求められていない気がするし
実際にやってみて、しっくりこなかったです。
このブログは、繊細な人が読んで参考になるように、できるだけ繊細さのテーマのままで残しておきたいです。
後悔していること
個人的に後悔しているのは
- HSPにこだわって、人生を通して大切だったかもしれない人との繋がりが消えてしまったこと。最終的に、全ての人間関係が無くなってしまったこと。今でも、ずっと引きずってしまっていること。それが、全て自分のせいでしかないこと。
- 生きがいだったブログでの自己表現を楽しめなくなってしまったこと。そういう状況や環境を、自分自身で作り出してしまったこと。
これから、またゼロから再出発します。
ブログ運営を通して、半年くらいの短い期間でしたが
これは大げさではなく、間違いなく
人生で一番充実した日々を過ごせました。
日本中、いや世界中に友達ができるような気がして、色んなチャレンジができて、遠くから交流会に参加してくれた人がたくさんいて、毎日ワクワクしていました。
今までの辛い出来事が全て報われて、人と繋がるきっかけに変わって、人生が革命的に楽しくなりました。
▼友達のプロのグラフィックデザイナーさんに作ってもらったオンラインサロンのデザインは最高でした。(許可を得てないから名前は出せないけど、実力あるプロのデザイナーさんなので、今も大活躍中です。)
このサロンも、軌道に乗せられなくて悔しかった。
すぐに閉鎖したので、入ってくれた人には本当に申し訳なかったです。皆んな、信じられないくらい、やさしくて温かかったです。サロンのプラットフォームの担当の方もやさしくて、その方がいなかった開設すらできませんでした。感謝しかありません。
運営をボランティアで手伝ってくれた人もいて、ものすごく優秀な人だったので、その方にも感謝しかないです。
イベントに来てくれた人は、やさしい人が多くて、主催者として頼りない自分を温かく受け入れてくれました。
交流会の、あの雰囲気に救わました。今でも体感として覚えています。
自分の居場所を見つけたと思って、この活動を仕事にして、人生を捧げたい思っていました。
でも状況が変わって、コロナ禍という大きな壁があって、HSPブームに乗れるほどの信用がなくて、人前に出る覚悟もなくて、あらゆる面で人間としての実力不足を思い知りました。
コロナが無くても、いづれ壁にぶつかって、同じようになっていたかもしれません。
まとめ
しばらくは、自分にとって「普通」の生活を目指します。
普通という言葉は、好きではないですが、自分の感覚でイメージした「普通」です。
今は、その「普通」を大幅に下回っている状態です。
人生をゼロからやり直します。
いつか、当たり前の生活ができて、余裕ができた時には、人助けや社会貢献ができればいいなと思っています。(まあ、それは今からでもできるかな)
1つ付け加えると、今後もHSPに関する活動をしていく方へのリスペクトの気持ちは忘れません。
HSP界隈で会ってみたかった人もいますが、長い人生、縁があるならいつかどこかで会える気がします。
僕の結論は僕自身の体験に基づいて決めたことです。
人それぞれの価値観で、それぞれが信じる方向へ進んでいけば良いなと思います。
このブログを通して、できることはやったかなと思います。
ほんの短い期間でしたが
人生が心の底から楽しいと思えました。
1人じゃないと思えることが、こんなに幸せなんだ、と感じました。
別の世界で生きていくことになっても
同じくらい嬉しいことがあると信じたいです。
今まで僕の活動に関わってくれた全ての人に、心から感謝します。
生きてて良かったな、人生って楽しいなって
何度も何度も感じることができました。
応援してくれた人、SNSをフォローしてくれた人、あたたかいコメントをくれた人、交流会の主催者さん、自分の交流会に来てくれた人、活動に興味を持って連絡してくれた人、陰ながら記事を読んでくれた人、個人的に深く関わってくれた人、親に感謝しています。
繊細革命は、これで以上になります。(このブログは自分の分身のつもりで続けてきました。終わると言ったのに申し訳ないのですが、今後もふさわしい記事であれば投稿させてもらいたいです。
Twitterアカウントは熟慮の上で消しました。HSPをきっかけにフォローしてくださった方が大半のアカウントです。
僕の都合で、急にHSPの発信はしなくなり、今までのように1人1人と丁寧に向き合うことも、能力的に難しいと分かりました。
仮にTwitterを続けても、期待に沿えないスタンスで、興味のない発信を押しつける形になると感じました。
2700人近い方と繋がっていたTwitterは思い入れが非常に強かったです。何度も決意が揺らいで、復活させたり、辞めたりを繰り返しました。
しかし、過去よりも「これから」を大事にしたいので、アカウントは完全に終了します。
もし、今後SNSをやる場合は、新しいアカウントで1からスタートしたいです。)
おかげ様で、今はとても元気です!!
ありがとうございました。
楽しかった!!
ミケ男
終わり。
本当にありがとうございました。そしてお疲れ様でした。
色々な取り組みや集まって話すときなど放課後の教室で話している感覚がありました。少人数でカフェで話したり、オンラインで話したり本当に楽しかったです。
いつか再会できることを楽しみにしています
過去の記事も併せて拝読しました。
引越しも色々と大変だったみたいですね。
でも、お話しした時のことが載ってて少し懐かしく、また嬉しく思いました。
ミケ男さんの記事に助けられた人は多いはず!
これからも活動を応援してます。気張らずにのんびり頑張ってくださいね✨
すごくすごく思いが伝わってきました!!私もHSP交流会を主催したことがありますが皆さんの優しさが心に沁みわたるような素晴らしい時間ですよね。いつかどこかでお会いできることを楽しみにしています。